(ロシア視察レポート①)ウラジオストク市議会を表敬訪問

新潟市議会のロシア友好使節団の一員としてウラジオストク市議会を表敬訪問致しました。以下、報告致します。

(ウラジオストク市議会)
面会者:ブリック議長、ノヴィツカヤ副議長、チェメリス地方自治・法制・法秩序委員長、サンクレル議員、リュベツカヤ議会事務局長、トルマチョフ市議会組織課長

(ブリック議長からのご挨拶)
市議会の仕事は予算決定、地方財政、地方自治体管理、経済などである。ウラジオストクにとって、秋田、函館、鳥取などと友好関係があるが、新潟市との友好関係は重要なものである。
市議会の活動としては、第五回目の選挙を得ての議会になる。2017年9月10日に召集され、35名で構成されている。統一ロシア、自由民主党、共産党、年金受給者の回などの政党から成っている。また、選挙は5年に1回開催される。
5つの委員会が設置されており、予算、経済、地方自治体管理、市所有物の管理、高齢者、幼稚園ら健康保険、住宅、バス運営、公共料金の決定などを協議している。


(Q&A)
Q.ウラジオストク市議会にとっての現在の課題は何か?

A.予算決定が現在一番の課題である。また、総合計画を策定中であり、最終決定するのも課題である。加えて、日本とロシアの経済協力も課題である。
経済協力について、同じ海、日本海に接している都市として、相互協力を進めるべきである。特に、漁業についての協力が必要である。
先日、ウラジオストクに魚市場をつくることが決定された。ますます、進展が望める分野である。

Q:医療大学との連携についてどのようにかんがえるか?

A:医療大学の大学長、国際部長も、相互留学の促進に取り組みたいと言っている。ルースキー島の医療センターは日本の協力もあり医療水準が高く人気である。ガン治療センターも日本の協力により、設置される予定である。

Q:市議会が予算の組み立ても行うのか?

A:決定は行政府である。市議会の予算担当委員会で、審議する。日本の仕組みとほとんど同じである。

Q:中小企業育成はどのように行っているのか?

A:ウラジオストクには中小企業センターがあり、そこが担当している。このことについては、憲法にも規定してある。中小企業には、税制優遇、市所有物の安価な利用などが認められている。
また、大企業が成功することで、経済効果が中小企業にも波及すると考えている。このため、港湾、漁業、造船などの分野の大企業の支援にも力を入れている。

Q:日本企業に求める業種は?

A:森林関係は昔から関係が深い。沿海州の北にあるテルネーレスは上手く協力できている。日本の加工機材をいれ、住宅用木材をロシアから日本に輸出している。
その他にもハチミツ、酪農、農業などが近年では盛んである。今後は経済、文化、科学などで協力できればと考えている。特に科学については、アカデミー極東支部があり、高い水準があるので、福島原発の解決にも力を発揮できると考えている。

Q.参加者は女性議員が多いが、ウラジオストク市議会での女性議員の割合は?

A.ほとんどが男性である。

Q.人口減少への対策は?

A.私は4児の母である。過去5年では出生数より死亡者数が多く、人口は減少していた。しかし、2年前から景気が上向き始め、少子化に歯止めがかかっている。少子化対策として、住宅施策、奨学金制度などを準備している。また、日本人医師が参加しているルースキー島の周産期医療センターができたことで、より出産できる環境が向上している。

Q.医療ツーリズムについての考えは?

A.温泉はロシアでも人気である。観光発展も含めて、医療ツーリズムが進展することを望んでいる。