福岡市の一人一花運動について学ぶ

福岡市の一人一花運動について学んできました。今まで、花について理解があった方ではありませんでしたが、福岡の街中を歩き、花壇がある街を肌で感じ、前向きに取り組む必要性を根も感じました。

福岡市は、2018年から一人一花運動を展開しています。担当部署も、緑化推進課から一人一花課に名称変更を行い、市長の強いリーダーシップのもと、この2年間で市民認知度5割までこぎつけました。

まず、福岡市の取組で特徴的だったのは、一人一花運動を、共創のまちづくり実現のためのツールであると定義付けた天神にあります。今までもこういった類の運動はあったわけですが、まちの魅力を高め、市民を繋ぐツールとして花を捉えている点は非常に面白いと感じました。

具体的な取組としては、都心部には、シンボリックな花壇を演出します。協賛企業を公募し、花壇には協賛企業の特性プレートを設置します。プランを3つ用意し、一口10万円を142社156口集めたとのことです。また、市役所、区役所、道路などの公共空間にも花壇を設置します。花壇の管理には、緑のコーディネーターが活躍し、ボランティアの方達が管理を行っているそうです。

また、民有地には、企業から花壇を設けてもらう、一人一花パートナー花壇制度をつくり、現在では約140団体が加入しており、段々と運動が広がっているそうです。

これらの運動をわずか2年でやってしまう福岡市の実行力に、驚きました。決して一人一花運動に多額の予算をかけているんけではなく、協賛金で管理費用を捻出しているとのこと。行政では、税金を使う以上、効果、納得性が求められますが、花を嫌いな人はいないということで、理解が比較的あるとのことでした。

しかし、担当部署6人でここまで運動を展開したことは、相当の苦労があってのことだと思います。その苦労の結果が、福岡の街を彩ることに繋がっているのは間違いありません。とても学びの多い視察でした。