安心して働ける環境づくり 病児、病後児保育の拡充の必要性  

先日、子育て中のお母さんからお話を伺う機会がありました。現在求職中とのことでしたが、なかなか仕事が見つからないとのこと。色々話を伺っているうちに、働きたくても働きにくい事情がみえてきました。

 

ポイントは、「病児、病後児保育」です。子育てしながら働く際に、小さいお子さんがいる場合は、子どもの体調管理をしながら働くことになるため、両立が難しいとのことです。私も小さい時はよく熱をだし、病院に連れて行ってもらいました。

親が働いている場合、仕事を休むのが難しいケースもあります。熱が下がり体調が回復しないと保育園には連れていくことができません。かといって近くに子どもの面倒をみてもらえる親戚もいない。そういったケースを想定して、病児、病後児保育という制度があります。

国の調査によると、2つのケースに分けられるようです。診療所や病院に併設されているパターンと保育所に併設されるパターンです。

 

このように国は制度をつくっていますが、現状はなかなかうまく機能しているとはいえません。課題としては、保育士・看護師等の人員の確保が難しい、利用児童の数が変動するため収支が安定しないなどが挙げられています。私も、「今の病後児保育は志の高い医師の存在があって成り立っている」という話を聞きました。

新潟市にも「病児デイサービスセンター」として8か所の施設がありますが、北区には1つもありません。おそらく、施設整備、人員の確保等の問題から整備が進まないのではないかと思います。

 

先日、2013年の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産むとされる子供の数)が「1.43」で2年連続で上昇したことが、厚生労働省より発表されました。しかし、出生数は過去最少の102万9000人でした。

短期の数字に目を奪われることなく、どうしたら安心して生活できる環境をつくることができるか、政治には責任があります。