篠田市長が立候補を表明 篠田市政で市民の生活はどう変わったのか

篠田新潟市長が9月2日の市議会全員協議会で、11月9日に行われる選挙に4選を目指し立候補することを表明したことが報道されました。当初から立候補するかどうか注目されていましたが、新潟市の可能性を広げるため「自分が最適と思い、決断した」とのことです。

前回の選挙時のマニフェストにおいて「市長職は3期12年でけじめ」との記載がありましたので、その是非が議論されてきました。それに対して、マニフェストは経済環境の大きな変化がないことが前提で、3.11の震災で状況が変化したとの考えを明らかにしています。

マニフェスト関連の議論は多くの場所でされていますので、私は違った視点で考えてみたいと思います。

篠田市長は自らの後援会会員に向けて「篠田市政2014年7月時点の到達点」という検証内容を公開しています。震災後の対応、自公政権への反応、食と農の政令市づくり、まちなか活性化に成果、政令市教委で学力アップ、各種施策でも全国的評価などの項目が列挙され、自身の市政について整理及び評価がされています。

個々の項目における評価は、今後このブログでしていきたいと考えていますが、全体を通して言えることは、「少し東京を見て仕事をし過ぎていないか」という点です。農業特区、環境モデル都市など、霞が関との関係性の強化により、実績を残したことは間違いありません。しかし、そういった施策が市民のためになって、はじめて新潟市長としての仕事として評価できるものです。

農業特区の話がクローズアップされる度に、企業参入、農家レストランなど農家の一部の話が取り上げられ、現役で仕事されている大多数の農家(=市民)の話はでてきません。芸術文化創造都市分野で文化庁長官表彰とありますが、「水と土」などに対して市民はどう感じているのでしょうか。市民派として当選した篠田市長の整理に「市民の視点」が足りないのは残念でした。

前回の選挙の投票率は31.04%。このまま次のマニフェストを発表した場合、ますます市民の関心は低くなることが懸念されます。まずできることは、市民が篠田市政12年は市民にどう影響があったか検証することではないでしょうか。

「28の挑戦」 小柳 さとし