農業特区の区域会議が実施 農業の担い手問題から目を背けるな

先日、農業特区の区域会議が実施されました。区域会議とは、農業特区で具体的にどういった事業をするか計画する会議のことです。この区域会議で決定された案が、最終的に国のお墨付きをもらえれば、正式に農業特区の事業としてスタートすることになります。

 

今回の区域会議では、新藤総務大臣も参加し、新潟市長、地元経済関係者などが参加したとのことです。報道によると、今回でてきた素案では、ローソンが農業法人を設立し、コメの生産から販売までを行う案が挙がってきたとのことです。大手コンビニチェーンが名乗りを挙げてくれたことは、発信力を考えた場合、とても喜ばしいことだと思います。

その他では、農家レストランが盛り込まれていました。区域会議当日の夕方の県内ニュースでは、各局が農業特区を特集し、農家レストランを中心に取り扱っていました。

 

一見、注目を浴びている“農業特区”ですが、肝心の農業の担い手にはどの程度情報が届いているのでしょうか?

 

先日ある専業農家さんとお話をする機会がありましたが、「自分が農業をやっている間は何とかできるが、子どもに引き継いだ後どうなるかな」と、将来の農業を心配されていました。現在日本の農業を担っている世代は、そのような思いで農業をしています。農業特区のことは、よくわからないと言っていました。

 

現在議論しているのは、あくまでも企業が参入する前提の話です。今の農業を担っている個人をどういう位置づけにするのか。この点こそ、日本農業の長年の課題のはずです。区域会議に現場の意見をどう反映させるかで、農業特区がうまくいくかどうかが決まってくるはずです。

農業センサスによると、中核的担い手の平均年齢は66.1歳(2012年度)。逃げてはいけません。本丸をしっかり議論する必要があります。