豊栄駅前倉庫用地売却の問題について〜当初のホテル事業から二転三転〜

豊栄駅前倉庫用地売却の公募型プロポーザルでの実施について、一般質問をしました。当初の提案はホテル事業でしたが、その後計画が二転三転。経緯、妥当性について質問をしました。

「豊栄駅前倉庫用地売却の現状について」

・旧豊栄市時代に豊栄駅前など市街地の活性化を目的に取得したもので,利用計画を検討したが,具体化に至らなかったのが、今回問題になっている豊栄駅前倉庫用地売却です。

・建物の老朽化,及び行政として利活用が見込まれないことから,町の賑わいを目指し、平成27年に公募型プロポーザルを実施されました。

・ホテルを建設し、観光交流施設、農産物直売所を設置する計画が提案され、民間事業者が売却先に決定。

・しかし、その後計画が二転三転。ホテルの面積は当初の1/3に。落胆している区民が多くいるのが現状です。

→市民にも議会にも経緯についての説明はありません。

(参考)<当初> 72部屋(ホテル)駐車場約40台

<現在> 24部屋(ホテル)、51部屋(学生マンション)、30部屋(サ高住)

「売却後提案計画が2度変更されたことの妥当性について」

・二度にわたって当初の提案計画の変更が事業者から提出され、区役所は承認していた

・当初のホテル計画は大幅に縮小し、サービス付き高齢者住宅が1/2、学生マンションが1/2、ホテルが1/2

=何がメイン事業かわからない使われ方になってしまった。地元住民、周辺の商業者は落胆してしまっている。

・まちづくりの主役である地域住民を置いてきぼりにして、事業者ー役所だけで進められてしまっている

→大切な市民の財産である市有地を条件付きで売却しているにも関わらず、事業者の都合で、売却後に計画を変更することが認められるのか?

(参考)当初計画

・ホテル事業として地域の宿泊の用に取り組んでいく

・観光案内所を設置する

・農産物直売所を設置する

土地の利用は隣接地と合わせてホテルの建設、駐車場等に100%使用します

「北区のシンボルタワー的な存在、景観を作り北区民に役立つホテルの創生に全力を傾注します」

(1)サービス付き高齢者住宅

(2)ホテル

(3)学生アパート

・説明会では、建設予定地の向かいの6世帯のみに案内文を配布。地域の賑わい創出を目的とした事業であるのに、6世帯だけとはどういうことか?ただの騒音など工事の説明になっている。どういうことか?

→北区役所も地域全体を対象に説明会をしているものだと理解していたようです。この事実は承知していませんでした。今後、地域全体に向け説明会をやるよう、事業者に働きかけるとのことでした。

・図面を見れば、ホテルの客室とアパートの部屋が全く一緒。共にキッチンも付いている。ホテルがうまくいかなれば、ホテルの客室をアパートにするという意図が感じられるとの指摘が説明会でもあった。そうなってしまえば、当初計画と全くかけ離れたものになってしまう。それも可能なのか?

→北区長の答弁では、「制度的には可能」とのことでした。もしそうなってしまえば、本当に当初の「ホテル事業」は0になってしまい、公募型プロポーザルの意味がなくなってしまいます。

(参考)売買契約書

第12条 乙は本契約締結の日から起算して5年以内に平成27年4月10日付で開始された募集において乙が提案した計画に基づく売買物件の利用及び建築物の供用を開始しなければならない

2 乙は、建築物等の整備にあたっては、建築計画等の近隣住民への周知、説明対応等を誠意を持って行い、紛争が生じた場合は乙の責任と負担に置いて解決するものとする

→どの程度までの変更なら認められるのか?変更を承認した区役所には説明する責任がある。その基準はあったのか?(役所の職員も基準がないと判断がしにくい)

(参考)第13条 乙は売買物件を、募集において乙が提案した計画の用途に供さなければならない

2 乙は、あらかじめ甲の承諾を得ないで前項の乙が提案した計画を変更してはならない

(4)今後の公募型プロポーザル方式での市有財産売却のあり方について

上記の問題点を踏まえ、今後こういったことをなくし、市民の財産である市有財産をよりまちづくりに活かすためにも、公募型プロポーザル方式での市有財産売却では一定のルール化が必要

・役所がどの基準で提案計画変更を承認するのかが明確ではない=今回のようなトラブル発生

提案計画を変更する場合は一定程度の基準を設けるべきではないか?

上記のような点について質問をし、答弁を求めました。今後の北区役所の責任ある対応を求め続けて参ります。